主な特徴
光学部品の「複屈折評価」を実現!!
レンズ・光ディスク・道光版などの透明成形品の
透明成形品の複屈折分布を瞬時に可視化
- 複屈折の面内分布高速定量評価
- 多彩なグラフ表示機能
- 複屈折量を高さで表した複屈折分布の3D表示
- 簡単操作の専用ソフトウェアPA-View付属
- 動画撮影&解析可能。(オプション)
- 微小サンプル計測用の顕微鏡タイプ(PA-micro)もあります。(新発売)
複屈折分布の測定原理
- 強い内部応力や歪んだ結晶構造などの原因で、 屈折率が向きによってわずかに異なる値を示すことがあります。 これを複屈折と呼びます。
複屈折を持つ物質には、透過した光の偏光状態を変化させる特徴があり、 液晶パネルや光ディスクなどにひろく利用されています。
また、内部応力の評価に複屈折測定が利用されることもあります。 - しかしながら、一般に複屈折の測定には時間がかかるため、面分布を 定量測定したい場合にも、数ポイントの点測定などで代替されてきました。
PA200なら、簡単な操作で複屈折の面分布を高速測定できます。 これにより、サンプルの全数・全面測定が可能になります。 - 複屈折の面分布測定を高速に実現する為に、2つの独自技術が生かされています。
技術1:ヘッド部内蔵の偏光イメージセンサ
偏光カメラPI00と同様のこのセンサにより、偏光の面分布を画像として、 瞬時に撮影できます。
技術2:高速な偏光計測アルゴリズム
高度な偏光計算を各画素ごとに高速処理するプログラムがあって、 初めて高速な複屈折測定が実現しました。 - 操作方法は簡単です。
はじめに測定物を置かない状態で光源を撮影します。
あとは、サンプルをのせて測定ボタンをクリックするだけで、次々に サンプル全面の複屈折分布を測定できます。
主な仕様
PA-200 | PA-200-L | |
---|---|---|
測定 | ||
測定範囲 | 0~130nm | |
繰返し再現性 | 1.0nm以下 | |
センサユニット | ||
複屈折画素数 | 1120×868(≒100万)pixels | |
測定波長 |
520nm |
|
筐体 | ||
寸法 | 270×340×560 mm | 430×490×910 mm |
測定視野サイズ | 27×36 mm ~ 99×132mm (標準レンズ) |
36×48 mm ~ 240×320mm (標準レンズ) |
3.6×4.8 mm ~ 12.9×17.2mm (ズームレンズ ※オプション) | ||
重量 | 18kg | 24kg |
その他 | ||
インターフェース | GigE(カメラ信号) | |
電源 / 消費電流 | AC100~240V(50/60Hz) / ~6.0A | |
ソフトウェア | PA-View | |
付属品 | ノートパソコン、標準レンズ、取扱説明書 |
注1)測定対象の材質によるより計測可能な範囲が異なります。
※製品仕様は予告無しに変更することがあります。
※本製品で計測できる内部歪みは光学的に測定され、測定値は光学位相差(単位:nm)で表示されます。
ソフトウェア PA-View の機能
- 付属のPA-Viewは、PA-200の操作と取得データの解析・保存など、一連の操作を簡単に行うことができるようにつくられた専用ソフトウェアです。ここではPA-Viewの主な機能を紹介します。
- ボタンクリックによる簡単操作
複雑な初期設定なしにすぐに測定を行うことができます。また、サンプルをステージに置いて測定ボタンを押すだけで次々に多数個のサンプル測定が可能です。 - 多彩なデータ表示機能
複屈折軸方位の線表示、任意領域のヒストグラム、任意ライン上の定量解析、任意閾値以上の領域表示など、様々にデータ解析できます
- 複数の撮影データを同一画面上で比較できるデータアルバム機能、画面上で実際の寸法を確認できる側長機能、テキスト形式でのデータ保存機能など、解析を強力にサポートする機能が充実しています。
測定例
樹脂成形レンズの定量計測
ゲート部(成形時に樹脂が流れ込む入り口)が、左図のレンズ左側に複雑な複屈折分布として観察されています。
このような光学特性の乱れを低減するために、成形条件、ゲートカット条件、アニール条件の最適化は必要です。
最適化実験の際の定量評価ツールとして、ぜひ御活用下さい。
縮小エリアの計測(φ0.5mmの例)
これまでは微小領域の複屈折を測定する ことは困難でした。
PA-200なら、レンズで拡大した任意サイズの領域で、 簡単に複屈折を測定できます。
左図は、当社の複合波長板の測定例です。 赤い円で囲まれた直径0.5mmの領域内の、 複屈折の最大値、最小値、平均値を測定しました。
詳細な面内評価
測定面全体を計測できるので、光学部品の異常部検出にも威力を発揮します。
例えば左図は、複屈折の異常部をもった透明フィルム の評価例です。透過率に差が無い為に、通常のカメラ画像で欠陥を見 分けることはできません。
PA-200なら数10万もの測定ポイント一括して計測することにより、微小な欠陥を見逃しません。