透明樹脂の三次元成形品への高硬度および高耐擦傷性コーティング
- ガラスより強度があり、かつ軽量で、コストが安いポリカーボネイト樹脂は、車関連をはじめモバイル、建築、電子看板、アミューズメントと多岐にわたる分野で注目をされています。しかし、擦傷性に弱い ことから、年数が経つと表面の傷により白っぽくなってしまいます。また近年のスマートフォン・車載用パネルは、3D（曲面）デザインが主流となっております。３D形状はフラット形状と違い、気泡やシワが発生する為、フィルムを貼ることが困難であり、ハードコーティング剤を溶剤で稀釈して吹き付けると、液ダレや膜厚ムラで虹色に干渉してしまうという課題を持っています。
傷で白くなったライト
虹色に干渉する曲面コート
塗装・コーティングの液ダレ
フィルム貼りのシワ・気泡
飛行機の窓の傷
コート失敗の虹干渉
白くなった遊技設備
白くみえる新幹線車窓
古い電子看板
バイク風防
PC製屋根
PC製建材用ドーム
円柱用電子看板
ポリカーボネイト：バイク風防硬度=5H、擦傷試験500g 2000回
アクリル：半球ドーム 硬度=9H超臨界CO2塗装装置の特徴
超臨界CO2塗装システムで解決致します
- ①有機溶剤に代わって、CO2で塗料を稀釈します（VOC削減）
②揮発性の高いCO2で、塗装後に瞬時に乾きます（液ダレ防止）
②揮発性の高いCO2で、塗装後に瞬時に乾きます（液ダレ防止）
③高圧噴霧（低粘性化/再気泡化）による噴霧粒子の微細化（綺麗な仕上り）
④粘性の高い材料でも低粘性化が可能です（ハードコート剤、他）
超臨界CO2塗装装置のメカニズム
CO2のVOC代替による大幅コストダウン「VOCゼロ」対策
塗装における希釈剤をVOC（揮発性有機溶剤）からCO2へ
- 中国 VOC規制インパクト ヨーロッパ基準設定「420g/ℓ」
中国は2015年から工業用・汎用塗料のVOC規制を打ち出しました。欧州基準設定である「420g/L」を採用して、これを上回る塗料に関しては使用量に4%の消費税が徴収されるという内容になってます。韓国、台湾は既にEUスタンダードの規制に踏み切っており、世界のトレンドはEU規制となっている。東南アジア各国、インドにおいては中国のVOC規制を受けVOC抑制議論は活発化する方向となる見通しです。中国に進出している自動車メーカー各社は、水性シフトに移行に動き出しました。今は規制が特定の分野に限られていますが、分野拡大、消費税増加は間違いありません。
更に2015年秋に深圳 (シンセン)では、よりVOCに対する厳しい規制が検討をされており、中国全土への展開も考えられます。
超臨界CO2塗装システムでコーティングしたサンプル
車載パネルをハードコート
ガラスドームを白色塗装- 使用可能な塗料
●飛散防止、耐摩耗性、耐擦傷性、撥水性、セルフヒーリング性のコーティングに
●ハイブリット（UV）塗料はナノシリカ／シランのハードコーティング成分と有機ポリマーの特徴を併せ持った新しいタイプの機能性付与塗料
●無機／有機比率（ナノシリカ含有量、有機ポリマー変更）を変更することにより「耐傷つき性」と「変形追従性」を併せ持ったハードコート材。
擦傷実験
塗装品 ：PC成型板
試験条件：ｽﾁｰﾙｳｰﾙ#0000
荷重500g、2000往復
超臨界CO2塗装向けハードコート
| Substrate | PET | TAC | PC | PMMA | |
|---|---|---|---|---|---|
| 塗工膜厚 | – | 30 | 30 | 30 | 30 |
| 鉛筆硬度 |
JIS K560 |
5H | 5H | 4H | 9H |
| 耐擦傷性 | #0000 SW(500gfx2,000) | No scratches | No scratches | No scratches | No scratches |
| 密着性 | – | 100/100 | 100/100 | 100/100 | 100/100 |
当社材料は2層コートが可能です。
カール調整用、基材の硬度向上や各種基材への密着性向上用アンダーコートとしても使用できます。
